reality0228
小高い丘に造成された住宅地に残る雑木林の尾根を歩いていくと、永い時を経てきたであろう古寺にたどり着く。参道の急な石段を登り、住職のいない無人の寺なのにいつ訪れても綺麗に手入れされている境内に足を踏み入れる。木々が風に揺らぐ音以外は、普段否応無しに耳に入ってくる車の音も、飛行機の音も、電車の音も、人の営みから生まれてくる音は一切聞こえない。そこは静寂に包まれた異空間。水を湛えキラキラ反射する手水鉢。朽ちて表情の無くなった石仏。本堂の虫食い穴。階段のように立体的に並ぶ苔むした墓石。全てが何故か懐かしく、物悲しく、心に染み入ってくる。ここは散歩中に偶然見つけた大好きな場所。
でも・・夢の中。忘れた頃に再び現れるどこか見覚えのある風景。次第にリアル感が増してくるけど・・・みんな夢の中。
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